山田神社 (彦根市宮田町)


近江国坂田郡
滋賀県彦根市宮田町120
(P有り)

■延喜式神名帳
坂田郡 山田神社の比定社

■旧社格
県社

■祭神
猿田彦大神
譽田別尊 三女神(多紀理毘賣命 市杵嶋比賣命 多紀津毘賣命)


琵琶湖の東岸、彦根市の北端のなだらかな丘陵地に東西を挟まれた平野部に鎮座する社。
◎社伝によると創祀は滋賀県神社庁のデータに、「(第6代)孝安天皇の御宇、猿田彦大神の神霊を始めて此地に降臨ありて神籬を造り之を斎き祀る」としています。
猿田彦大神が降臨した由緒は不明。琵琶湖対岸の滋賀郡には白髭神社が鎮座しますが、何らかの関わりがあるのでしょうか。
◎続いて「(第37代)皇極天皇の朝(642~645年)に、息長山田公あり坂田郡に縁由ある人なれば山田氏の族其祖先の誉田別尊及び三女神を従来祀る所の猿田彦の大神に配祀し山田神社と称した」と。
息長氏は近江国坂田郡を根拠地とするのが有力。その裔である山田公が、猿田彦大神が鎮まる霊地に祖神を祀ったということだろうと思われます。
◎さらに「延暦二十年(801年)坂上田村麿が東征の途次本社に戦勝を祈願し、凱旋の後、社殿を建立し、神戸を定め…」と。
これがおそらく創建に当たるのだろうと思われます。京の都から東山道を使い東国へ向かう上で、当地はその要衝であったかと。
社頭案内板には大彦命、日本武尊、坂上田村麿らから尊崇を受けたとしており、いずれも東国へ向かう要衝にてあらゆる時代に戦勝祈願が行われたことが窺えます。








右手(向かって左手)は皇后神社。

不明の境内社