渡御前社 (熊野速玉大社 境外末社)


紀伊国牟婁郡
和歌山県新宮市御渡町619
(P無し、いつも熊野速玉大社Pに停め15分歩いています)

■祭神
神武天皇


熊野速玉大社の境外末社。300~400mほど南側、ゴトビキ岩が座す「神倉山」を含む「千穂ヶ峰」山麓の東裾に鎮座しています。
◎創建時期は不明。神武東征時の頓宮跡として伝わります。神武天皇は熊野上陸後「天ノ磐盾」に登ったとされ、それがゴトビキ岩のことであろうと考えられています。その拠点となった頓宮がこちらであると。
◎明治四年に熊野速玉大社に合祀されており、現在の社は昭和四十六年に復社させたもの。
◎明治の強圧的な合祀令に対して真っ向から立ち向かった南方熊楠は、「神社合祀に関する意見」書に当社についても触れています。「もっとも如何に思はるるは、皇祖神武天皇を古く奉祀せる渡御前の社をも合祀し、その跡地なる名高き滝を神官の私宅に取り込み、藪中の筍を売りその収入を私すと聞く」と。
「名高き滝」とありますが、これはネット情報を管見する限り、背後の岩盤に雨になると滝が現れるようです。滝名は「龍鼓の滝」であると。おそらくこの岩盤こそが御神体であったのだろうと思います。


付近には停め置きできるスペースは無く、熊野速玉大社に停めて歩くのが良いかと思います。



こちらがその岩盤。よく見ると雨染みらしきものが見受けられます。