☆笛吹神社古墳



大和国忍海郡
奈良県葛城市笛吹448(葛木坐火雷神社境内)
(P有)



葛木坐火雷神社のご本殿脇の古墳。

式内名神大社でもあり、重要な社と捉えており、年に3~4回以上は必ず参拝を心がけている社。

当古墳も同時に拝するため、既に数十回は訪れていますが、今さらながらあらためて記事を起こしておきます。

概要は案内板の写真をもって割愛します。

石室は開口されていますが、下の写真の通り間近で拝することは叶いません。

したがって古墳の全容把握は困難。
ご神域でもあり、当然のこととは思いますが。

おそらくは古墳が先に築かれ、側で奉斎が続けられていたものが、社殿を設けて本格的な奉斎に至ったのであろうと思います。

つまり社に密接に関連する被葬者であろうかと。
そこで挙がっているのが建多乎利命


建多乎利命は火明命六世孫で、景行天皇より菌田連(タケダノムラジ)の姓を授かっています。

姓氏録では竹田連とも表記され、「竹」と「田」を合体させると「笛」になるという面白いことに。
日本語は縦書きであるため、「竹田」と「笛」とが混同したことは十分に考えられます。

この建多乎利命が笛吹連の祖とされています。御子の櫂子(カジシ)は埴安彦の反乱事件で大功があったとされ、笛吹姓を授かったようです。

櫂子が建多乎利命の墓前で、祈りを捧げたことに端を発する神社ではないかと思われます。

なお葛木坐火雷神社は、式内名神大社 葛木坐火雷神社と笛吹神社の二社で構成される社。

葛木坐火雷神社は式内名神大社ながら、笛吹神社の方は式外社。さして重要な社とは認識されていなかったようですが。