大神神社 (奈良市月ヶ瀬)
大和国添上郡
奈良市月ヶ瀬月瀬326
(境内に駐車可)
■祭神
月読之尊
[相殿] 品蛇別命
「月ヶ瀬月瀬」の月読尊を祀る神社(みわのやしろ)。「名張川」が高山ダムによってできた「月ヶ瀬湖」の南、丘陵地に鎮座。標高は220m程度でしょうか。
◎多くの場合、神社(みわのやしろ)はご祭神は大物主神で、ご本殿は無く御神体山そのものを祀るというもの。これは大神神社の神官であった神氏(ミワノウジ)が全国に散らばったものと思われます。
◎ところが当社においては月読尊であり、御神体山らしきものも無し。石祠のご本殿を有し、あらぬ方向を背後にするという、おおよそ神社(みわのやしろ)とは似つかわしくないもの。
社伝では大神神社からの勧請としているものの、該当するのはただ社名のみ。何らかの誤解が生じているとしか思えません。
◎「月瀬」村の地名由来に関しては、「瀬が尽きるところ」、「瀬に突き出したところ」、「瀬が突き当たるところ」などが挙げられます。ダム施工以前は「V字溪谷」などとも言われていたところから、「瀬に突き出したところ」というのが妥当でしょうか。
この「突き瀬」が、「月瀬」へと転訛(或いは好字を宛てたか)。「月」から月読尊を祀ることになったのではないかと。
◎「月ヶ瀬村史」では、「いにしえの人たちは、満月が川面に映え川瀬で乱れきらめくその素朴な美しさを愛好し、この里の名を月瀬にした」としています。これは「突き瀬」から「月瀬」に変わる時の伝承かと思います。
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