丹生神社 (紀の川市上丹生谷)


紀伊国那賀郡
和歌山県紀の川市上丹生谷1050
(境内に駐車可)

■祭神
丹生津比売尊
高野明神
気長足姫命
市杵島姫命
[配祀] 天照皇大神 天児屋根命 誉田別命 三筒男神 須佐之男命


紀の川市の北部、大阪府南部に跨がる和泉山脈の南麓の丘陵地に鎮座。旧「名手村」ですが、粉河寺の東方といった方が通りがいいのでしょうか。
社伝によると、丹生津比売尊(丹生都比売)が「まだ天野に鎮座なさる以前に、すでに御止宿なさった地であろう(中略)天野に鎮座なさった後も丹生明神を此の地にお祀りした」と。ここでいう「天野」とは丹生都比売神社のこと。「御止宿」とありますが、これは数日泊まったというようなものではなく、もちろん当地で丹(水銀)採掘を行っていたことと思われます。あらかた採掘し終えて移住したのであろうと。
粉河寺を創建した大伴孔子古(オオトモノクジコ)の、その子である船主が、当社の丹生明神を粉河寺に勧請し一山の鎮守としたようです。粉河寺の創建は770年とされており、つまりは当社創建時期はそれよりも遡るということに。
なお高野明神以下の三柱は丹生都比売神社に倣い、後の時代に勧請してきたものとされています。