☆ 井上内親王 宇智陵



大和国宇智郡
奈良県五條市御山町
(詳細住所不明、P無し)



井上内親王(イガミナイシンノウ)の治定陵墓。
井上内親王は第49代光仁天皇の皇后。聖武天皇の第一皇女と書いた方が時代が分かるでしょうか。

その光仁天皇を呪詛したとして廃后、また難波内親王(光仁天皇の同母姉)も呪詛し殺害したとして大和国宇智郡に配流幽閉されました。そのまま2年後に亡くなりますが、これについては暗殺説も。死後、皇后に復位されて鎮魂されています。

これらは藤原氏の陰謀とされ、良継や百川ら式家が関与したとするのが有力。

いわゆる強力な「祟り神」。
都人(もちろん藤原氏)を震え上がらせたといいます。

宇智郡には親王を祀る社が数多く鎮座。現在も22社確認されており、他に境内社として祀られるものも含めるとあまりの数に。
すべて御霊神社 本宮から中世に分祀されたようです。

陵墓はその本宮より南西1kmほどにあります。

「日本後記」によると、延暦十九年(800年)に桓武天皇は葛井王を宇智郡に遣わし、皇后の復位や御陵を定めたとあります(この時に御霊神社 本宮も創建)。