土宮 (豊受大神宮)


伊勢国度会郡
三重県伊勢市豊川町279
(豊受大神宮P利用)

豊受大神宮別宮(4社中の第2位)

■祭神
大土乃御祖神


豊受大神宮の宮域内、別宮が三宮揃う正殿の南方、「檜尾山」の麓に鎮座します(山頂には多賀宮が鎮座)。
◎創建時期については延長六年(928年)から長徳二年(996年)な間であろうと考えられています。これは式外社であるため延長五年には創建されていないこと、「長徳検録」(長徳三年)には「土御祖社」がみえることから。ここでは末社格の扱いとなっていたようです。由緒についてはまったく分かっておらず不明。
◎別宮へと昇格したのは大治三年(1128年)のこと。これは宮川でたびたび起こっていた洪水氾濫を、大土乃御祖神が洪水を治めたからというもの。禰宜からの申請であったようです。
◎大土乃御祖神は大土神と同神とされます。大歳神と天知迦流美豆比売との間の御子神。神名から判断するに「地母神」でしょうか。
渡会行忠(外宮禰宜)が記した「神名秘書」には大歳神・宇迦魂神・土御祖神の三座としています。これは弘安八年(1285年)の書。つまり別宮昇格へと請願されてから、わずか100年余りしか経っていないことになり、同じ禰宜が為したことを鑑みるなら別宮昇格の時点で、この三座であった可能性が高いかと思われます。
なおこの三座の御神体は大歳神と土御祖神が鏡、宇迦魂神が宝壺であったとしています。

※写真は2018年6月撮影のものです。