天照玉命神社


丹波国天田郡
京都府福知山市今安1497
(駐車場は覚えていませんが困らなかったと思います)

■延喜式神名帳
天照玉命神社

■旧社格
郷社

■祭神
天火明命


福知山市の市街地より西方の郊外に鎮座する社。由良川の支流「和久川」が背後に流れており、かつては和久神社と称されていたこともあるとか。
創建については三説。一つは第13代成務天皇の御代、大倉岐命が大江山の大蛇退治の功により丹波国造を賜り、その時に祖神を祀ったとするもの。大倉岐命は天火明命十六世孫(勘注系図)。「祭祀祭礼総合調査」や「天田郡誌」などはこの説。当社側もこの説をとっています。
二つ目は海部直(丹波直)千足(天火明命二十七世)が天田郡郡司となり、当社を創建したというもの。熊野郡(現在の久美浜町)海士から海部直は各地に移住、千嶋(千足の兄)は籠神社を、千成(弟)は笶原神社を。
三つ目は神代の時代に天照大神が伊勢に遷る際に、当地を宿としたというゆかりから創建されたというもの。どうやら江戸の頃に創作された作り話しで、当時は丹後(丹波)から遷ったと考えていたようです。また当社祭神「天照玉命」を天照大神としていたようです。
当社ご祭神については、やはり天火明命であろうと思われます。ところが「天田郡誌」の「天火明命=饒速日命」という記述を受けて、別名 饒速日命とであると当社案内にあります。「天田郡誌」も「先代旧事本紀」の記述を真に受けてしまったもの。言うまでもなく別神です。

※写真は2017年10月撮影のものです。