天香山命御神廟 (彌彦神社 奥宮)


越後国蒲原郡
新潟県西蒲原郡弥彦村彌彦山(山頂)
(彌彦神社に停めて登拝しました)

■祭神
天香山命
熟穂屋姫命(ウマシホヤヒメノミコト)


彌彦神社の御神体山、「彌彦山」の山頂に天香山命の御神廟が築かれました。標高634m、越後国から佐渡国まですべて見下ろせる地。偉大な大神の御神廟の場所としてはこの上ないかと思います。
◎東征が完了し国土平定を成し遂げた神武天皇は、天香山命に越後地方開拓の勅命を授けます。天香山命は当地に宮居を定めた後に平定、越後の住民たちにさまざまな産業を指導伝授したとされます。
◎天香山命は、饒速日尊(天火明命と同神とする)と天道日女命との間に生まれたと「先代旧事本紀」には記されます。紀伊国「熊野邑」に住み、高倉下命(タカクラジノミコト)と呼ばれていたとも。
◎一方の熟穂屋姫命は、彦火明命と佐手依姫命(市杵島姫命)との間に生まれたと丹後籠神社の「勘注系図」には記されます。
◎熟穂屋姫命は天香山命の后。この二つを合わせると異母兄妹の婚姻であったことになります。越後国に派遣された天香山命を、熟穂屋姫命は熊野から追って来たとされています。
◎この辺りの記述に関しては異論も多くあり、信用性には欠けます。天火明命と饒速日尊とはまったくもって別神。天香山命と高倉下命を同神とすることにも異論を唱える研究者も。また彌彦神社のご祭神を五十猛神とする説、大彦命とする説なども。ここでは天香山命と高倉下命とを同神とし、いくつかの説を挙げるに留めおきます。

*写真は2013年10月撮影のものです。


「弥彦山」。鉄塔などが建っていない左端の山頂に奥宮が鎮座。その右側の鉄塔が建っている辺りに御神廟。




彌彦神社から社叢(山道)を20分ほど歩くとロープウェイ乗場に。過去2度参拝していますが、いずれもロープウェイのお世話になりました。





御神廟はロープウェイを降りてすぐだったと思います。



奥宮までは、20分ほど歩いたと思います。