戸隠神社 (宇陀市大宇陀上片岡)


大和国宇陀郡
奈良県宇陀市大宇陀上片岡709
(P無し、駐車は下部写真参照)

■祭神


喉かな美しい農村、大宇陀「上片岡」のこんもりとした小山の中腹に鎮座する社。絵に描いたような村の鎮守社といった趣。
◎創建年代、由緒等に関する資料は見出だせず詳細は不明。御祭神のみが各地の戸隠神社と例外なく手力雄命であると。不自然にぽっかり小山が浮かぶ姿は、古墳のようにも見受けられます。
◎社前にはせせらぎ程度の小川が流れますが、これは西方を南北に流れる「津風呂川」に注いでいるのでしょうか。もしそうであるとするなら、手力雄命と同神とみられる磐排別命(イハオシワケノミコト)を祀ると思われる大宇陀栗野の岩神社や大宇陀牧の九頭神社久須斯神社とも関連する可能性を考えます。
◎つまり今から六千年前以前に、「阿蘇山」噴火により難を免れ移住してきた「国樔」(くず、国栖・九頭)の人々が奉斎した社ではないかという可能性を感じます。
後に神武東征に於いて随従してきた末裔の大伴氏(紀伊国造家が分岐)や久米氏と融合しつつ(忌部氏も同族)、「吉野川」流域(紀伊国内は「紀ノ川」と称す)にて勢力を拡大しました。
大和国内に於いての「戸隠神社」の分布は、奈良市東部の山村地域(添上郡)に偏りますが、そちらとは起源を異にする社であろうかと考えます。


*写真は2019年5月頃と2025年7月撮影のものとが混在しています。



県道135号線から左へ逸れる道へ。ここが少し広くなっており車を停めました。ここから徒歩5分足らず。

駐車した場所から南へ。この樹叢内に鎮座。路地を右折し鳥居は桜の下の小路を。

20年近く前に参拝した際は、この石段に高校生男女2人が腰掛けて告白をしている最中でした。映画のワンシーンにもなりそうな美しい山村での風景だったため、離れた脇の雑草を掻き分けて境内へ登った記憶が鮮明に甦ります。



御本殿と両脇に3社が鎮座。


境内社


御本殿前から麓を。




*誤字・脱字・誤記等無きよう努めますが、もし発見されました際はご指摘頂けますとさいわいです。