櫻實神社 (八ツ房杉)


大和国宇陀郡
奈良県宇陀市佐倉764
(P有)

■延喜式神名帳
櫻實神社の比定社

■祭神
木花咲耶姫


宇陀市の奥深い山里に鎮座する社。「八ツ房杉」が有名で、観光スポットの一つとなっています。その見事な様は圧倒されるもので、自然の偉大さをあらためて感じます。
同じ宇陀市笠間の同名社が式内社 櫻實神社の論社とされているのに対し、当社は比定社に。ところがいずれも根拠はしっかりしておらず、結局のところどちらが式内社であったのかは分かりません。また当社の創建由緒についても資料は見当たりません。
この八ツ房杉を植えたのは神武天皇とされています。当地は神武軍が、丹生川上神社(中社)(記事未作成、→関連記事「夢淵」&「東の瀧」)のある東吉野を経て宇賀志(うかし)に至るまでの道中。神武軍にとっては逼迫した状況であり、桜を植えている余裕などなかったかと思われます。祭祀のために植えたとなるとまた別ですが。
ご祭神については、こちらも不明。「高城」伝説(後述)により天照大神を祀るようになったものの、神名が分からなくなり後に桜から木花咲耶姫とされたようです。原初は不明。
なお当社のさらに奥地には、神武軍が陣を張ったとされる「宇陀の高城」伝説地があるようです(未確認)。