御霊神社・阿田明神宮跡 (五條市西阿田町)


大和国宇智郡
奈良県五條市西阿田町621
(P有るものの近所の方が停めていて使えないので、いつも近辺に路駐しています)

■旧社格
村社

■祭神

他戸親王
早良親王
神日本磐余彦之命
ウズメノ命


阿太峰の南麓に鎮座する社。
◎社伝では霊安寺に鎮座する御霊神社(御霊神社 本宮)から分祀したとされています。その説を採るなら、宇智郡(現在の五條市)に多数鎮座している井上内親王をご祭神とする御霊神社。宇智郡内で幽閉され、御子神の他戸親王とともにそのまま薨去しており強力な怨霊神となりました。早良親王(祟道天皇)は怨霊神繋がりで勧請されたものでしょうか。
◎これとは別に神日本磐余彦之命とウズメノ命とするものも。鳥居扁額は「神霊宮」と記されています。神像を男女2体所蔵しているとも。さらに例祭では「舟漕ぎ歌」という神歌があり、これは神武天皇の「吉野川」行幸にちなむものと考えられています。
井上内親王が分祀された説の創建時期は、こちらの説を採る時期よりも古いのですが。創建時期を度外視して、井上内親王が後の時代に被さったとみるべきなのでしょうか。
◎気になるのは境内の隅にある「阿田明神宮跡」。ざっと調べた資料の中では、当社の旧社地であるといった書き方がなされています。地名を冠する宮であり、井上内親王でないことはもちろん、神日本磐余彦やウズメノ命でもないようにも思うのですが。



「神霊宮」と記されています。





この先に「阿田明神宮跡」。