八幡神社 (下天野)


紀伊国伊都郡
和歌山県伊都郡かつらぎ町下天野940
(P有)

■旧社格
村社

■祭神
誉田別命
[配祀] 須佐之男命 八王子命 美都波女命 市杵島姫命 丹生都比賣命
※和歌山県神社庁のデータによる


丹生都比賣神社が鎮座する「天野の里」にある社。南西600~700mほど。
◎「紀伊国続風土記」には天野社(丹生都比賣神社)は大社(一荘だけの社ではない)であり、当社はこの下天野の氏神であろうとしています。
◎これとは別に当社案内板によると、空海が自身の産土神である讃岐国琴弾浜の八幡宮(未参拝)を勧請してきたと。また村老の言い伝えとして、往古は天野の相見(丹生都比賣神社を代々奉斎してきた社家)支配となり、荘中と争論になり今は八幡寺の支配となったとあります。
◎八幡寺という仏教施設は不明。当社の神宮寺、あるいは当社が鎮守社であったということでしょうか。相見氏については、紀伊国造家(天道根命を始祖とする)より分出した神奴君が丹生都比賣と高野明神の祝家となり、その後裔とされています。明治以前は「丹生相見家」、現在は「丹生家」。
◎これらとはまったく異にする別説も。丹生都比賣命が丹生都比賣神社に鎮まる前に、先に当地へ一旦鎮まったのではないかというもの。
当地は高野明神と空海という僧侶が初めて出会ったとされる(戦いがあったのか)柳沢明神と、丹生都比賣神社との間の中間地点。いろいろなことが想像されてしまいます。
◎ご祭神については、社頭案内板には「誉田別命 息長帯比賣命 玉依比売命 丹生都比賣命」と記されています。

*写真は過去数年に渡る参拝時のものが混在しています。