月読神社 (葛野郡)


山城国葛野郡
京都市西京区松室山添町15
(P有)

■延喜式神名帳
葛野坐月讀神社 名神大 月次新嘗 の比定社

■祭神
月讀尊
[相殿] 高皇産霊尊


松尾大社(記事未作成)の南400~500m、同じく松尾山の麓に鎮座します。現在は松尾大社の境外摂社扱い、本来は奉斎する氏族もまったく異なる関係のない社でした。
謎とされる月讀尊をご祭神とする貴重な一社。顕宗三年(487年)に阿閇臣事代により、壱岐の月讀神社(未参拝)から勧請された社。紀には「歌荒巢田」に祀ったとあり、それが当地のこと。この時に壱岐の月神は当社に、対馬の日神は「磐余(いわれ)」に祀ったと。こちらは大和の式内大社 目原坐高御魂神社に勧請されています。比定社は太田市町の天満神社で、他に論社あり(一連の経緯と思索は「【書紀抄録】日神と月神、対馬&壱岐と十市郡と葛野郡」の記事を参照)。
なお現社地は「歌荒巢田」から遷座されたもので(856年)、その比定地は多説あります。

※写真は2017年9月撮影のものです。





聖徳太子お気に入りの社だったとされていますが、遷座は後の時代のことであり、おそらく後世の付会かと思います。