岩神社 (大宇陀)


大和国宇陀郡
奈良県宇陀市大宇陀栗野1420
(境内に隣接して広い駐車スペース有)

■旧社格
村社

■祭神
磐押開別岩


ご本殿背後の巨大岩盤を御神体とする社。社前を流れるのは「津風呂川」。巨岩に降臨した神がさらに降り、川で「御蔭(みあれ、=姿を顕す)」するという典型的なモデル。参拝者用の参道を通る鳥居と、神が通る道の鳥居とが別々に分けられています。
ご祭神は神武東征時に磐を押し開けて現れたという磐押開別命。当社より北西1kmほどに大蔵寺というのがあるようですが、元々は大蔵神社が鎮座していたのを空海などという僧侶、あるいは聖徳太子が社を破壊して寺院にしてしまったもの。ここで磐押開別命を祀っていた部族が当地に移動して奉斎した社であるとも。
別にご祭神は石長比売命であるとする伝承もありますが、これは対面する「鳥ノ塒屋山」が美麗であることから木花咲耶姫命が鎮まると考えられ、当社に姉神が鎮まるとされたことによるもの。いうまでもなく、白山信仰がもたらされてから以降の付会です。


手前が津風呂川に架かる宮前橋。鳥居の先は社名石碑のみ。

こちらは神が通る道。

山はかなりの急斜面。


巨大岩盤の上にさらに三角の巨大岩盤、手前には磐境らしきもの。