尼寺厨神社
(にんじみくりじんじゃ)


大和国葛下郡
奈良県香芝市尼寺2-185
(P有るものの閉じられ進入不可、「尼寺廃寺跡学習館」Pより徒歩10分足らず)

■旧社格
村社

■祭神
御饌都大神


尼寺廃寺跡から南西へ300mあまり、古い集落の中の小高い丘の上に鎮座する社。「明神山」の東側麓に位置します。
◎創建由緒等は伝わっていないようです。「大和志」は「尼寺邑ノ厨ノ祠乃大幡ノ神社ノ摂社也」としています。その社とは北1km足らずに鎮座する式内名神大社 火幡神社のこと。そちらは機織神を奉斎したという社。
火幡神社は名神大社でもあり、神域はこちらにまで及んでいた可能性もあるかと思います。或いは「御厨」がいわゆる神饌を調理する「台所」といった意味から派生した、神饌を供進する領地と捉え、当地を火幡神社が抱えていた可能性もあるかと思います。
◎ご祭神の御饌都大神は至極妥当なところかと思われます。一方で「北葛城郡史」はご祭神を保食神であるとしています。「御厨」を神饌を供進する領地と捉えるのであれば、こちらも十分に考えうることかと思います。

*写真は2019年1月と2021年9月撮影のものとが混在しています。


2021年9月参拝時には改修復興がなされていました。


2018年の大型台風で被災したものと思われます。