天別豊姫神社
(あめのわけとよひめじんじゃ)


備後国安那郡
広島県福山市神辺町川北142-2
(P有)

■延喜式神名帳
天別豊姫神社の比定社

■旧社格
県社

■祭神
豊玉姫命
速進雄命
事代主神


現在は瀬戸内から10kmほどの内陸に鎮座しますが、かつては「穴の海」と称される入り江であったとか。海沿いの山(黄葉山)の「荒磯岩上」に創築された「磯神社」が最初であるとされます。現在のご本殿は黄葉山中腹に鎮座していますが、その東方にあったようです。時期は不明ながら、まだ仮設の神籬等で祭祀が行われていた時代であろうと想像されます。崇神天皇の御代に神地であるとされ、神名帳以降は「神辺大明神」と称されたようです。中世に黄葉山に城が築かれ、現社地に遷座されています。
同じ備後国内で鞆の浦の沼名前神社に綿津見大神、当地に豊玉姫、山中の庄原市の蘇羅比古神社に彦火火出見命(豊玉比古神)が祀られており、関連がありそうです。
なおかつての御神体であろうと考えられる「荒磯岩」は所在不明に。宮司さんのお話ではすでに地中に埋もれてしまっているであろうとのこと。






奥が皇神社。手前の社は巨石前に鎮座。

皇神社の裏手に誰かが歩いた形跡。旧社地の磐座を探そうと入ってみたものの途中から道が無くなり断念。

皇神社から拝殿&本殿を。

少し低まったところに鎮座する稲荷社と、その眷属社。