寳來山神社 (かつらぎ町萩原)


紀伊国伊都郡
和歌山県伊都郡かつらぎ町大字萩原56
(P有)

■祭神
八幡大神
菅原大神
猿田彦大神


「紀ノ川」北岸、緩やかな丘陵斜面のかつらぎ町「萩原」の集落奥地に鎮座する社。
◎当社は第49代光仁天皇の御代(773年)、和気清麻呂が八幡宮を勧請して創建されたと伝わっています。
◎和気清麻呂と言えば道鏡の「皇位簒奪事件」。道鏡に皇位を継がせよという神託があったとする道鏡側に対し、その真偽を確かめるために派遣された和気清麻呂側は道鏡を排除するようにとの神託を授かります。道鏡を寵愛した称徳天皇(孝謙天皇)により、流罪の刑を受けますが、光仁天皇により政界に復帰しています。このように和気清麻呂と宇佐八幡宮(記事未作成)はゆかりが強いもの。
◎ここまでは当社について、社頭案内や一般に解釈されている内容のもの。以下は独自の解釈を少々加えます。
光仁天皇の母方は紀氏の系譜。当社のご本殿背後の山の中腹に奥宮があり、石神が座していますが、こちらは紀氏が古くから祭祀を行っていた場所ではないかと考えます。その古代からの祭祀場の麓に、和気清麻呂が八幡大神を勧請してきたのではないでしょうか。

*写真は2018年12月と2022年11月撮影のものとが混在しています。




「寳來山」は当時の神仙思想によるものかと思います。



境内社

奥宮までは徒歩2~3分、ご本殿の背後にあたります。




磐境といったところでしょうか。





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