小虫神社 (与謝野町与謝)


丹後国与謝郡
京都府与謝郡与謝野町温江103
(一の鳥居から進入し境内に駐車可)

■延喜式神名帳
小虫神社 名神大 の比定社

■旧社格
村社

■祭神
少彦名命


南東500mほどに鎮座する大虫神社とともに、かつては「大江山」中腹に並んで鎮座していた社。いずれも名神大社、大虫神社は大国主命で当社は少彦名命。その旧社地は現在の「池ヶ成キャンプ場」の中にあるとか(現地未確認)
◎創建伝承は面白いもの。大国主命が妻の沼河姫と当地に住んでいるとき、槌鬼の毒気に当てられ妻が病に。そこで少彦名命が八色の息を吐いて槌鬼を追い出し、姫は病が回復。ところが今度は人や動植物が虫病に。そして大国主命は大虫、少彦名命は小虫として虫病退治を誓ったとか。このときに鏡2面を作り、それぞれが持ったとされています。
◎越前国にも大虫・小虫神社があったらしく(現在は小虫神社が大虫神社に合祀)、似たような物語が伝わっています。そちらのご祭神は彦火火出見尊。当地の方にしろ越前国の方にしろ、病害虫が大量発生農業に大きな被害が出て、神に祈ったと思われます。その祈った対象は八百万の神々を代表するような神であったということかと。
火産霊命大山祇命は後の時代の合祀によるもの。また億計王・弘計王の潜伏先の一つであったという伝承もあります。

*写真は2018年11月と2020年6月撮影のものが混在しています。