☆ 脇本遺跡



大和国城上郡
奈良県桜井市脇本(国道165号線 脇本交差点の北側でローソンの東側一帯、案内等無し)
(P無し)



縄文、弥生から古墳時代にかけての複合遺跡。
春日神社を中心として、およそ東西300m、南北200mほどの遺構であるとのこと。

「三輪山」と「忍坂山」(現在の「外鎌山」)に挟まれた「初瀬谷」のちょうど入口。この辺りから東側を「隠口(こもりく)」と呼び、古代には様々なシーンの舞台となりました。

以下の推定地ともなっています。
5世紀 … 雄略天皇「泊瀬朝倉宮」跡
6世紀 … 欽明天皇「泊瀬柴垣宮」行宮跡
7世紀 … 大伯皇女の斎宮跡

過去18次調査までが実施されています。私有地であるため現在はすべて埋め戻されており、その様子を窺い知ることはできません。

この遺跡の中心をなすのは春日神社。「三輪山」の山裾に鎮座しますが、境内からは土器片が散在しているようです。

長さ400mの範囲で20棟の竪穴建物跡、掘立柱群が検出。「泊瀬朝倉宮」の王宮は春日神社の西側集落内ではないかと推定されています。

また掘立柱建物群の周辺で、8間×3間の東西主軸の大型掘立柱建物が検出。周囲では正方位の柵状遺構があり、ほぼ100m四方の範囲に大型掘立柱建物群があったのではと。これが大伯皇女の斎宮跡と考えられています。

なお斎宮跡は他にも「小夫(おおぶ)」地区も有力な候補地。
*参照→(小夫天神社の記事)

*写真は過去数年に渡る撮影のものが混在しています。



冒頭の写真はローソン駐車場より。下の写真は北側より南側を向いて。右端が「忍阪山」。




春日神社(脇本)と背後の「三輪山」。

ご本殿から「三輪山」を。


*誤字・脱字・誤記等無きよう努めますが、もし発見されました際はご指摘頂けますとさいわいです。