住吉神社(お松の宮)


大和国添下郡
生駒市南田原町788
(境内に南側から進入し駐車可)

■祭神
表筒男命
中筒男命
底筒男命
息長足媛命
※[境内社 岩船社] 饒速日尊


多様な歴史を歩んできた神社。原初は饒速日神の神霊を祀る社として、そして磐座として祀る社であったと思われます。
◎当地一帯の饒速日神を祀る神社は憚りがあったのか、軒並み住吉神を祀る神社に変わっています。そしてこっそり紛れ込ませたように摂末社で饒速日神を祀っています。神社として存続するための窮余の策だったのでしょうか。
◎元々は岩船神社と称していたようです。ご本殿の奥は「星が森」と呼ばれる神域。そして当社より北東300mのところに磐座寺 巨岩群があります。かつてはそこをも含めて神域だったのでしょうか、「磐座」が座し、おそらくそこに饒速日神の降臨伝承があったのだろうと思います。そこは役小角により「岩屋寺」とされてしまい、さらに弘法大師とかいう僧侶により「岩蔵寺」として乗っ取られました。
◎当社にも乗っ取りは及んだようで、社殿背後に「龍ヶ池」が造られ住吉神を勧請してきたと考えられています。後世の付会であるとすれば、原初から池はあったのかもしれません。
◎当社は別に「お松の宮」と呼ばれます。これは饒速日神が、北に3kmほどの磐船神社の松の木を当社へ移し植樹したところ、鬱蒼と生え茂ったことから。また菅原道真が大宰府へ配流されるときに、妻と密会し暫しの別れを惜しんだことから「お待つの宮」とも呼ばれたとも。
◎社殿は近年整備されたようで、初めて訪れたときに比べずいぶん立派になりました。また狭小であった駐車場進入口も広くなっています。


道路向かいの御旅所より。



参道途中の祓戸社。一番左(向かって一番右)に饒速日神が鎮まります。

こちらが饒速日神が鎮まる祠。

社前の御旅所。