長尾神社 (奈良市阪原町)
奈良市阪原町1625
(P無し、社前停め置きしました
(鳥居を潜ると防犯ベルが大きく鳴り響きますが無視して良さそうです)
■祭神
饒速日命
(社頭案内は熯速日神)
この地域で饒速日神を祀る稀有な社。痕跡等は一切見られないことから、社頭案内が示すように熯速日神(ヒノハヤヒノカミ)が正しく、文字の相似から起こった単純な間違いかと思われます。
◎熯速日神とはイザナギ神がカグツチ神を斬り殺した時に滴り落ちた血から生まれた神。カグツチ神から生まれたということで、土器との関連が考えられたり、｢熯｣が記では｢樋｣と当てられているので灌漑設備と関連が考えられたり、あるいは岩屋に住んでいたとの記述もあるため磐座信仰との関連が考えられたりと、神格はさまざま。
◎当地は｢柳生の里｣の至って平地に鎮座する社。ところが周辺の山手には磐座信仰の祭祀場も多く、そういったところから遷座されてきたのかもしれません。
◎この周辺には非常に多い戸隠社が、境内社として祀られています。本来のご祭神は九頭龍神或いは手力男神でしょうか。社名から考えて当社の原初の神だったのかもしれません。
◎重厚で美しい茅葺きの能舞台がひときわ目を引きます。氏子さんたちの手によるものか境内はとても清浄に保たれ、気持ちのいい社です。
