大直禰子神社(若宮社)
(おおたたねこじんじゃ)


■祭神
大直禰子
少彦名命
活玉依姫命


大神神社に隣接、拝殿からは北西、三輪山からはほぼ西に鎮座。大物主神の御子神ともされる大田田根子を祀る社。
◎元は大神神社の神宮寺であったようで、桁や梁は奈良時代後期のものとされます。その後、僧侶たちの手にかかっていたようですが明治の神仏分離令により本堂を拝殿としています。
祭司者が祀られるのには少々違和感があるものの、神宮寺であったとするならば長い歴史のうちにおかしくなることもあり得るかと。
◎拝殿前には「食饌石」という磐座が座しています。これは正月のご神火祀りの時に、久延毘古神社に食饌を供える石であるとか。これこそ磐座と呼ぶべきものなのでしょうか。
◎境内には御誕生所社というのがあり、鴨部美良姫命(カモベノミラヒメノミコト)が祀られています。ご神体は岩。建飯賀田須命(タケイイカタスノミコト)の妻神。つまり大田田根子の母神。案外、本来はこの神が祀られていたところに神宮寺が建てられてしまい、分からなくなってしまった可能性もあると個人的には思っています。
◎「三輪大明神縁起」には、垂仁天皇の御代に武一原大納言の元へ三輪大明神が通い神の子を産んだ、ところが生まれて七日で母が亡くなり、石の上で泣き伏していたとあります。それがこの御誕生所社のご神体とされています。なお大神神社の摂社・末社・雑社の一として御誕生所社も挙げられています。

*写真は過去数年に渡る参拝時のものが混在しています。



こちらが「食饌石」。