高崎市少年科学館(群馬県高崎市)。
ドーム直径:21m
投影機:五藤光学 GL-AT
21mは非常に大きなドームです。
この日見たプログラムは「MMX 火星衛星探査計画」。
最初に星空解説。てっきり生解説かと思いきや・・・オート番組でした。
余計な導入がなく、すぐに満天の星空になるのは最高に良いです。
そしてこれまたあまり期待していなかった星空ですが、ドームが大きいためか星が細かくて、精密な美しい星空でした。ちょっと五藤光学製の中期投影機の認識を改める必要があるかもしれません。
この投影機はわりと大型でしたが、後半の映像上映時は下に下がるタイプでした。
邪魔になりません。
上映が終わってせり上がってくるのが非常にカッコいい。
「MMX 火星衛星探査計画」は宇宙探査機モノの短編作品。
これが素晴らしかった!
火星の衛星フォボスでサンプル&リターンする探査機のミッションを紹介するだけの作品・・・なのですが、グイグイ引き込まれます。
この見せ方の上手さはもしかして・・・と思ったら、以前名プログラムだった「まだ見ぬ宇宙へ」と同じ、上坂浩光監督の作品でした。
こういう科学モノは、淡々と浅く紹介してつまらないか、難しすぎて(説明が下手すぎて)ついてこれないかが多いのですが、この番組はとてもわかりやすいだけでなく、「次の展開」につなげるナレーションが上手い。全く退屈せず、終わった頃にはミッションがバッチリ理解できています。
もう小学生くらいならこれをバンバン見せるべきですね。ちびまる子ちゃんやクレヨンしんちゃんではなく。
プラネタリウムの説明資料がいろいろありました。
意外とないものです。こんなテーブルに置く程度なのがもったいない。ちゃんと展示コーナー設けてもよいくらいです。
電球の展示も珍しい。
投影機の中に巨大な電球が1個だけある・・・のような想像をしてしまいますが、そうではないというのがわかって面白い。
そしてこれ。
星座絵のスライドの実物を見たのは初めてです。これも意外性があってよいです。
天空の緯度、経度目盛り表示。GL-ATはこの機能があるんですね。
ぜひ星空解説中にやってほしいです。この目盛りを表示しながら星や惑星が動くのがとてもカッコいいのです。
さて、少年科学館というだけあって、天文以外の展示も充実していました。
こういう大掛かりな装置は、科学館の醍醐味ですね。
ずっと見ていられます。
古き良き科学館の展示です。見て楽しい、触って楽しい昭和の展示がまだここにはありました。こういうのも老朽化で維持が難しくなってくると思いますが、ぜひ続けていただきたいと思います。
こういうのを子供の頃にさんざん体験して、優秀な理系人材が育っていくと思います。
<訪問日:2025年1月>