自分が過去にこれをやろう!と決めたことで、まだ手をつけてすらいないものが結構ある。

時間ができたらやろうとか、ちゃんと準備ができたら始めようとか、もうちょっと自分のレベルが上がったら参加しようとか、

そんな風に考えながら何もしないうちにもう何年も経ってしまった。

今は仕事が忙しいから、時間ができたらやろう!と、もっともらしい言い訳をつけて自分を説得するが、いざ休みが取れても実際は大したことはやらない。

というか、やれない。

なぜ、やれないのか?

普段から「行動する力」を積み上げていないのに、時間ができたからといって、いきなりできるもんじゃない。

やりたいことができるか、できないかは時間の問題ではなく、意識の問題。

時間があってもできないことはできないし、時間がなくてもできることはできる。

つまり、何かに取り組む時、フォーカスするのは時間のある、なしではなく、“行動する力”を磨けているかどうかということ。

行動する力というのは、心のはたらきで言うと、「意志の力」に関わってくる部分。

そして、実は時間がない時こそ、この“意志の力”を磨くチャンス。

なぜかと言うと、ちょっとの時間しかなければ、ちょっとのことしかやらなくて済むので、自分の心にそんなに負担がかからない。

ダイエットでも、いきなり体重を大量に減らすとリバウンドをしやすいけど、ちょっとずつ減らしていけば、リバウンドは起きにくい。

私たちには元々、現状を維持しようとする力が備わっているので、大きく現状からズレると、大きく元に戻そうとする力が働く。

だから、“ちょっとずつやる”ことには変化の振り幅を小さくし、反動を緩やかにするというメリットもある。

これは、変化しているかどうか分からないくらいの小さな幅で変化させ、

反動を起こさせないように脳を騙しながら自分を成長させていこうという作戦。

そして、隙間時間を使ってコツコツやっていれば、次第に意志の力が磨かれていき、 いつの間にかやりたいこともできるようになっている。

かのアインシュタインも、「人類最大の発明は複利である」と言っているように、 ちょっとずつやることには大きなパワーが秘められている。

そもそも時間がないないと言っているけど、本当に時間はないのか!?

一日24時間という時間は誰でも持っていて、その時間をどう使うかは自分で決められるはず。

一日に30分だけでも自分の成長のために時間を使おう!という意識を持っていれば、何とか工夫して30分を捻出しようとする。

時間がないからできない!と言えば最も簡単に自分を説得できるが、自分の心のはたらきを客観的に観察してみると、問題の本質をさりげなく別のものにすり替えていることに気づく。

本当は時間がないからできないじゃなくて、成長したくないからやらないんじゃない…?

意識では変わりたい!と思っていても、心の奥底では変化を恐れているもう一人の自分がいるのでは?

変わってしまうと不都合なことがあるから、必死になって今の自分を守っているんじゃないの?

時間がないという状況は、成長したくない自分にとって好都合。

だって、

「時間がないんだもん!できないのはしょうがないじゃん!」

と、ずっと言い訳をしていられるから。

でも、時間のせいにしている限り、いつまで経っても何も変わらないし、自身の成長は到底望めない。

本当の理由は、時間がないことじゃないんだから…

だから、時間ができたらやろう!と思っていることの一部でもいいので、今この瞬間にやることで、きっと新しい展開が拓けていく。

今すぐに目標を達成することは大変かもしれないが、意識を変えることだけなら、今この瞬間にもできる。

できないできないと言っているが、生きている以上、できることは必ずあるはず。

じゃあ、まさに今この瞬間にできることって何だろう?

まずは、やろうやろうと思いながら今日まで先延ばしにしてきたことを、紙にでも書き出してみよう。

そういえば、買ったのに全く読んでいない本があったけど、第一章くらいなら今日でも読めるかもしれないな。


$和作美ダイエット学院・細江 啓太郎