フィリップス曲線 | 政治経済とガンバだけ

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大阪在住。熱烈なガンバファン。固定資産税の国税化、雇用重視の法人税制、企業別最低賃金制度などを提案。

高橋洋一氏が本に、アベノミクスでインフレ目標2%を掲げたのは、失業率低下が目的と書いています。失業率が低く保たれたので、アベノミクスは成功だと。その背景にあるのが、フィリップス曲線です。インフレ率が高いと、失業率は下がるという曲線です。しかしよくよく考えてみると、人手不足の社会で、失業率が低く保たれるのは、当たり前です。失業率とインフレ率との関係は、ほとんど無かったでしょう。

つまり、フィリップス曲線というのは、理論あるいは方程式ではなくて、現象なのです。フィリップス現象です。変数を入れれば結果は必ずこうなるというものではないのです。人手不足という条件があれば、物価という変数に関係無く、失業率は下がると考えることができるのです。

アメリカは2%のインフレ目標を掲げています。しかし日本は、消費活動も雇用慣習も国民性も、アメリカとは全く違う。日本人には、将来、物価が上がるなら、今のうちに買っておこうというインフレ心理はあまり働かない。将来、物価が上がるなら、もっと節約してお金を貯めておこうとするのです。なにか別の方法が必要です。