かつての文章を読み返して、不安との戦いについては、「苦しい時には」とは全く違うので、抜粋です。
本当に深刻な不安というのは、命にも関わってくるものです。今後生きていけるだろうかというような、将来に対する深刻な不安に襲われたときには、例えば、息苦しくなります。息が出来なくなるのです。いつの時間帯にも襲ってきますが、朝、襲ってくることが多い。起きた途端に、息苦しくて、死にそうになるのです。おそらく、寝ている間というのは、無意識のほうがより活発に働いて、その無意識の領域で不安を感じていると、朝に深刻な症状として現れてくるのです。夜寝る前は、意識上、様々な活路が見出せたように思っていても、無意識のほうの不安が解消されていないと、それが朝に出てくるのです。不安で朝早く目覚めてしまうということも多い。
朝、不安に襲われても、なんとか息をしていると、やや薄らいできます。ただ、朝食を取ろうとしても、大概は食べられません。全く、胃が受けつけないのです。そうなると、ますます深刻な状態になっていきます。心の中の不安もさることながら、体の不調につながっていくのです。寝られない、食べられない、息が出来ない、不安は、身体に大きな影響を及ぼすのです。そこからさらに、悪化していくものです。
不安と戦うには、不安の根本的な原因になっていることを取り除くしかないと思われるかもしれません。しかし、それがすぐに出来ないからこそ、心が、無意識に不安を覚えるのです。不安と戦う鉄則は考えないことです。少しでも考えると胸が締め付けられて、息が出来なくなるような感覚に襲われる。だから、心が不安に向かわないように、考えないで時間を過ごすことを目指さないといけません。お笑い番組を録画して、繰り返して見るというのも一つの方法です。少しでも笑えれば、それは考えないで時間を過ごすことに役立ちます。漫画を読むなど、何か少しでも夢中になれることがあれば、それをやってみることです。なんとしても、自分の不安そのものについて考えない時間を必死で稼ぐことが重要です。
そうやって、一日、一日と過ごしていると、やがて置かれている状況はほとんど変わらなくても、不安が薄まるということが起こってきます。大きな不安があったとしても、一日、一日、過ごしていると、無意識の中の不安が変わってくることがあるのです。無理に前向きに考えようとするのではなく、考えないで過ごす時間を稼ぐことが大切です。