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K-POPちょっといい話

keitadjのK-POPブログ "K-POP Never Grow Old"

イ・ギホ『原州通信』(2006年)

 

小説「土地」を書いた作家の朴景利先生が近所(イギホの故郷・原州)に引っ越してきた。子供の頃に先生との関係を大げさに言いふらしたことがきっかけで、青年になってから思わぬトラブルに巻き込まれてしまう。そんな大人になりきれない青年の苦悩と自己反省と新たな旅立ちをユーモラスに描いた自伝的作品。

 

しかし、イギホ本人は「自伝的な要素を混ぜたのはオートフィクション的(著者の実体験のように書かれたフィクション)な方法意識が明確にあったというよりは、素朴に卑近なことを書こうとした結果です」と語っている。

 

最後に図書館で叫んだ一言「そうです。そうですよ。それで十分ですとも」は作家としてスタートラインに立ったイギホ本人を見ているようだ。本作はイギホの短編集「おろおろしているうちにこうなるだろうと思っていた」に収録されている。タイトルは朴景利先生のエッセイ集「原州通信」(1985)のオマージュである。

 

 

<終わり>