工作 黒金星と呼ばれた男(2018年韓国、原題「工作」)
1993年には、北朝鮮の核開発をめぐり、朝鮮半島の危機が高まっていた。韓国軍の情報部隊の将校パクソギョン(ファンジョンミン)は、国家安全企画部のチェハクソン室長(チョジヌン)から、「黒金星(ブラックヴィーナス)」というコードネームで北朝鮮の核の実体を探るために北の高位層の内部に潜入するように指令を受ける。
パクは事業家に扮して慎重な工作活動を試み、北朝鮮の対外交渉を担うリミョンウン所長(イソンミン)から信頼を得ることに成功する。そして、北朝鮮の最高国家権力であるキムジョンイルに会う機会を得るまでに至る。しかし、1997年の韓国の大統領選挙に際する南北の裏取引を知り、祖国のために固い信念にすべてをかけて工作を遂行したパクは、抑えられない葛藤に包まれる...
黒金星事件という実話をもとに製作したスパイ映画だ。
第39回青龍映画賞で監督賞(ユンジョンビン)と人気スター賞(チュジフン)、第55回大鐘賞で主演男優賞(ファンジョンミン、イソンミン)、第55回百想芸術大賞で映画部門 作品賞を受賞
497万人動員
極力アクションを排除し、言葉で南北の関係を生々しく描いた韓国スパイ映画の名作。事業家に偽装した工作員ファンジョンミンが見た平壌の風景が核施設とは程遠い、多くのホームレスと死体の山ばかりでびっくりした。
ファンジョンミン
出演者たち
映画の後半で歌手イヒョリが特別出演している。
これは2005年北朝鮮万寿台芸術団に所属する舞踊家チョミョンエとイヒョリが共演したサムスン電子携帯電話エニーコール広告を撮影した場面を再現したものである。当時、韓国で初めて北朝鮮人が広告モデルとして出演したことで大きな話題になった。2005年の自分を演じたイヒョリは、実際にその広告でしたヘアスタイルとイヤリング、衣装などをそのまま着用して現実感を加えた。
映画のイヒョリ
2005年サムスン広告に出演したイヒョリ
日本版ポスター
<終わり>