[韓国映画] STOP(キムギドク監督作品) | K-POPちょっといい話

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キムギドク監督「STOP」(2015年韓国・日本)

 

2011年3月11日、東日本大震災。そして福島第一原発のメルトダウン。5km圏内に住んでいた若いカップルは東京への移住を決意した。妊娠中の妻は放射能の赤ん坊への影響に不安を抱え、だんだん正気ではいられなくなる。そんな中、謎の政府の役人が現れ中絶を強引に促す。写真家である夫は、かつてのままの美しい自然や動物の写真を撮り、妻を安心させようと単身福島に戻るのだが…。

 

2015年日本で極秘裏に撮影が行われた本作は、若いカップルが被曝を懸念し、妊娠した子供を中絶するか出産するか悩む姿を描く 。だんだん正気でいられなくなっていく妻の姿、そして、ギドク作品に共通する将来の希望が見えない閉塞感がずっと続く内容が今回も辛かったです。プレス写真に畑に囲まれた道でヘッドフォンをつけている少年を見つけ、どういう意味なのかずっと考えていましたが、その意味がわかった瞬間が一番の衝撃でした。

 

俳優はすべて日本人でセリフも日本語(字幕は英語でした)。 キムギドクが日本に来て監督、撮影、照明、録音を全て一人で行った執念の作品。韓国公開は2016年12月。

 

キムギドク監督のコメント
「私は、日本に友達がすごく多いのですが、みなさんとても良い方で優秀です。でも、日本と韓国は、過去の不幸な歴史の為に、あまり仲が良くない状況です。そんな中で作った、今回の「STOP」ですが、これは韓国人だとか日本人だとか、そういったことは関係なくて、人類の安全の問題だと思っています。そして、6年前の3月11日にはたくさんの方が亡くなりました。亡くなった方のご家族のことを考えると、非常に心が痛みます。そして、原発の問題は、終わっていません。終わっていないどころか、これからも、どんどん深刻なことになっていくかもしれません。世界中の技術者を集めてでも、早く自然な状態が戻ってくるようなことになればいいなと思っています。」

 

 

2017年5月13日 日本初回上映時の舞台あいさつ(キネカ大森。中江翼さんは不参加)

 

堀夏子さんと田代大悟さん

 

堀夏子さんのサイン

 

 

2016年12月韓国公開時:右から中江翼、堀夏子、合アレン、キムギドク

 

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