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Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による神経難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

目に見えて落ち込んでいる。仕事のミス程度なら、挽回の余地があるだろう。同僚との人間関係。僕を誰だと思っているのよ。正解は、彼女との関係。当時、互いに依存しているのに、破滅の道を進んでいる気がして。ストレスから、夜も眠れなくなる。ピンチには、友人の出番。

 

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調布の居酒屋ストリートの一角。豚モツ串の超有名店。肉を卸し

ている、い志井グループの総本山。ここの高品質を、大学4年生の頃から知っている。新宿ホルモン。から独立した「まんてん」もね。他にもいくつもの店を攻略した。今。食べたくても入れない。車椅子だからね。

 

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フォーリンデブはっしーさん(グルメ系タレント)の当時のブログを愛読していた友人女性。彼女が、締めに裏メニューを注文してくれる。旨い。うん、旨い旨い。旨過ぎて、涙が出る。ありがとう。ピンチの時に助けてくれるのは、いつだって仲間の存在。あと、旨い料理。と酒。

 

働くことは、生きること。11年前。職場は池袋。僕がメンバーに加わった当時、社員数は社長を含めて6名しかいなかった。それから1年と少しで。小さな居酒屋が、キャパシティーオーバーになる程に仲間が増えた。僕自身は、盲腸を患っていると、当時の投稿に書かれている。

 

 

 

店の名前を憶えていない。なんとなく、職場の近くであることぐらい。再現性なんて絶望的よ。まず以て、同僚が空中分解してしまったからね。殆どが転職した。人材紹介業以外の仕事に就く仲間もチラホラ。え。僕はいいよ。他人の転職の世話なんかしている場合じゃない。

 

 

 

11年前か。だいぶ経ったな。今だって個別では、殆どの面子と連絡が取れる。飲みに行くことだってできる。ただ悲しいのは、もうこの仲間たちが一同に集うことはないってこと。人間関係って難しいの。禁断の転職とか。離別とか。仲違いとか。なのでこの一枚は奇跡の構図。

 

ネット通販の最大手。Amazonを使い倒して数年が経つ。多少の不具合なら揺るがない。セール期間に、欲しかった商品をまとめて注文している。定価では買わない。セール価格まで下がっていることを確認して、ショッピングカートに入れる。配送は、まとめて置き配依頼。

 

 

お願いした日に、商品が届かないだなんて珍しい。注文履歴ページから確認する。「配達不能」とは、これ如何に。チャットで調べる。6日に届けるよと。待つ。届かなかったんだが。今一度、チャットを開く。担当者とやり取り。返金対応にて一件落着。たまにある笑い話。

分かっている。今の僕はつまらない。例えば仲間と飲食店に行こうと画策。以前の僕ならば、仲間なんてすぐに集まった。で。何を食べたいか。店の作りなんて関係ない。猥雑な店内だろうが、階段しかない小さな雑居ビルであろうが。え。今。まず場所ありき。バリアフリー。

 

 

 

いつもの仲間と三名で。焼肉女子のご指名で、渋谷まで。サムギョプサルの有名店。いやあ。友人とご飯を一緒に食べる。凄い楽しい。話題に事欠かない。互いの仕事事情。恋愛事情。趣味であるアクティビティ。フルマラソンや、次の登山のターゲット。あ。僕は参加できない。

 

 

 
病気の進行と共に。行動範囲が限られていく。この時から10年後の今日、必要な時以外、外に出なくなった。彼女らとは、本当に色んな体験を共有した。写真もあるよ。下に貼り付けた。本当に同一人物だろうかと悶々。若さの一言で片づけるんじゃないよ。畜生。病気が憎いぜ。
 

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例えば登山。この三人組で、多くの山を攻略した。乾徳山や日光白根山、天狗岳に硫黄岳(八ヶ岳縦走)、金峰山と枚挙に暇が無い。例えばジョギング。かつては、フルマラソンの良きライバルだった僕ら。すぐにサブ4を達成できた女性陣。今。僕は1メートルだって歩けない。

 

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マリンスポーツにも手を出していた僕ら。本当にアクティブ。サーフィンじゃないよ。ボディーボード。夏場によく、車で湘南の海まで訪れていた。最後は聖地。国立競技場。サッカーじゃないよ。マラソンイベント。夜通しで走った。本当に俺か。栄光すぎて、涙しか出ない。

今から10年前。まだ何だってできた。と思う。例えばスポーツ観戦。今ではオンデマンドでの鑑賞が関の山。世知辛いぜ。趣味の世界。隣には最愛の女性。彼女との共通の趣味が、巨人軍の応援だった。過去形なのは、もう僕は日本プロ野球を追っていない。今の監督も知らん。

 

 

 

ここは巨人軍の本拠地。東京ドーム。本気を出せば、バックネット裏だって押さえることができる。遠い親戚に、元巨人軍のエース投手(斎藤雅紀氏)がいるからね。毎回頼るなど、野暮なことはしない。いいの。臨場感を得るのが、この度の目的だから。ああ。喉が。乾いたな。

 

 

 

1杯に800円。ワンコインで、可愛い女子が生ビールを注いでくれる。目の前で。常連風情などは、お気に入りの売り子さんと、軽口を叩くこともできる。べ、別に羨ましくなんかないんだから。隣には、負けないぐらい可愛い女性がいてくれる。ああ。戻りたいな。10年前か――。

 

 

 

アサヒやキリンも好きだけど、ビールはやっぱりエビス(サッポロ)だよな。異論は認める。優しいだろ、俺。大好きな空間で、手には大好物のエビスビール。こんな上機嫌な中で、喧嘩なんかできるか。では早速、一口。ぐびっ。…プハッ。あのね。殺す気か。窒息するかと。

 

 

 

今度はサントリーから刺客が来たよ。ビールって、利尿効果が凄いんだぜ。え。モノ欲しそうな顔をしていたって。2杯目は無理だろう。トイレに行くに、車椅子は不便。だいたい、こんな急こう配で狭い席に、どうやって座り直すのよ。あ。意識が混濁しているね。少し酔った。