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Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による神経難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

予定調和。最後は正義が勝つ。アニメの世界。勧善懲悪とも言う。正義と悪党と、そんなにはっきりと分かれるものかね。鬼殺隊と鬼。武器人間と悪魔。呪術師と呪い。ほら、はっきりと判るのね。では問題。サッカーにおいて。フランスとアルゼンチンはどっちが勝つか。

 

LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族

(内容紹介)

ルパン三世と仲間たちは、彼らに刺客を送り続けてきた黒幕の正体と隠された莫大な財宝を暴き出すため、世界地図に存在しない島を目指す。しかし島に近づいたとき、乗っていた飛行機が何者かに狙撃され、撃墜されてしまう。一行が不時着したその島は、朽ち果てた兵器や核ミサイルが山のように積まれ、かつて兵器として使われ捨てられた“ゴミ人間”たちが徘徊する、まるで世界の終わりのような場所だった。霧に覆われたその島には、24時間以内に死をもたらす毒が充満し、逃げ場はない。島を支配する謎の男ムオムは“不老不死”を掲げ、選別と排除によって世界の支配をもくろんでいた。銃も刀も通じない“死なない敵”を前に、ルパンは過去と誇り、そして盗人としての矜持を懸け、知略を尽くした戦いに挑む。

 

久しぶりにルパン三世を見た。まずは作画に違和感。僕の知っている彼らではない。次に露出。峰不二子や石川五右衛門は、そんなに雄弁に語らない。え。ルパンは正義だろう。職業は泥棒さ。毎回、軽快に逃げてしまう。ところが今回の敵は歴代でも最強格。何せ不死身だから。

この日も遅刻せず、定刻に自宅を出発している。15分かけて、最寄りの私鉄の駅に着く。駅員に行先を伝える。数分後の電車に間に合う。異変に気付いたのは、乗り換えでホームを変えるターミナル駅。あ。医療受給者証を自室に忘れた。マル障もだ。どうする。取りに戻るか。

 

当然、そんな余裕など無い。診療の予約時間に、確実に遅刻する。AIアプリに質問する。「診療日に、医療受給者証を持って行くのを忘れた場合の対処法――」。流石は人工知能の結集だ。まず優しい。そんなこともあるよね。大丈夫だよ。安心して。だってさ。頼りになる。

 

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乗り継ぎもスムーズ。目的地の駅まで無事に到着。ここから目当ての病院まで、普通ならバスで20分。しかし僕はバスロータリーに見向きもしない。最近の炎天下を、自室から窓越しに眺めるに留まっていた。熱中症は怖い。だが、太陽光を浴びない色白男子も同じぐらい嫌だ。

 
 

何とか病院の待合スペースに間に合った。電動車椅子で45分。駅から病院まで、無駄に掛けた労力。後から知った事実。都内でも猛暑日を観測。暑かった訳だ。院内で、冷気を首元に送る仕事を見せるネッククーラーの慌てぶりに笑う。明日も、この暑さの中精算に来ないと。

あれだけ楽しみにしていたサッカーの祭典、FIFAワールドカップが終わってしまった。充実し過ぎて、まるで一瞬の出来事だった。時間が止まればいいのに。それは、あの子との時間を思い起こすに充分な閑静と歓声。今日を噛み締めていよう。終わるな。夏よ、終わるな――。

 

 

貴方の声で解れてゆく
忘れたくないと心が云う
思い出ばっか増えてゆく
ずっと側に居たい

泣き虫でもいいかな
強がらないでいいよ
限りある恋だとしても
出逢えて幸せです

いつまでも
いつまでも
続いて欲しいと願っている
手を取ることは出来ずとも
私は貴方を好いている

貴方の夢で心安らぐ
目覚めたくないと僕は云う
思い出ばっか増えてゆく
明日も側に居たい

どこまでも
どこまでも
鈍感な僕を叱って欲しい
当たり前が壊れることに
気づけないくらいに子供だけど
ちゃんと僕は貴方を好いている

私の

僕の
時間が止まればいいのに

ほらまた期待をしてしまう
グッと堪えてみるからさ
もし溢れ出したら
瞳をちゃんと見てよ 見てよ 見て
貴方の影だけ伸びてゆく
消えてしまわないで
ずっと この思いは変わらない

いつまでも
いつまでも
続いて欲しいと願っている
手を取ることは出来ずとも
過ぎていく現在(いま)に抱きしめられている

私の

僕の
時間が止まればいいのに

今日を噛み締めていよう
終わるな
夏よ、終わるな

 

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時間という概念。止まればいいのにという、到底無理な願い。あの頃の僕が毎晩のように、馳せた想い。この曲を知ったのは、カラオケで友人が歌ってくれたから。以来ドはまりして、よく聞いている。ソロバージョンは、発声練習の自主トレに用いている。声なんて出ないよ。

 

かなしいのに惹かれる曲

 

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結論から先に言う。スペインは強かった。全員が連動するサッカー。まるで大きな一つの生き物。召喚獣だ。バハムート。敵陣まで運ぶパス回しは完璧なクオリティ。タッチ数、ボールの強さ、どこに置くかまで、最初から決まっていたようだ。アルゼンチンは、何もできない。

 

 

否。個人戦なら彼らも決して負けていない。戦術メッシ。走らない彼に代わって、他の10人が必死で守る。前時代的だと笑うがいいさ。俺らはそうやってここまで来たんだ。逆転に次ぐ逆転劇は、面白かったろう。そういうことだ。俺たちは、神とサッカーをした。楽しかったぜ。

 

 

さて、決勝戦という大舞台で、スペインが華々しく勝利して、優勝したのだが。この舞台に我々が立つのに、あとどれぐらいの期間が必要だろうか。今大会の予選グループを無敗で勝ち上がって、ノックアウトステージ初戦のブラジル相手にくじ運の無さを指摘した有識者たち。

 

 

日本に勝ったブラジルは、次の戦いでノルウェーに負けた。そのノルウェーを、イングランドが倒した。ではイングランドが最強か。アルゼンチンの方が強かった。んで決勝戦。スペインがアルゼンチンを僅差だが競り勝った。世界は広い。だが、それが良い。その方が面白い。

 

いやぁ。サッカーって難しいね。いや、勝敗予想がさ。超強豪のイングランドが相手とは言え。こちらは、優勝候補だったフランスだぜ。しかも3位決定戦だからか。先方は、稼働の多かった10番のベリンガムやエースのケインらを先発落ちさせる采配を見せる。その余裕――。

 

 

いつまで持つかな。と思った矢先の相手の先制点。からの、前半だけで4失点と守備陣の崩壊。相手。どこが塩試合製造機だ。バカ試合じゃないか。後半、開始早々からギアを入れ替えるフランス代表。エースが止まらない。単独での大会得点王に届く10ゴール目で一時は1点差。

 

 

試合は終盤。イングランドはサカのPK弾で待望の追加点。食卓で見ていた親父があと一点はあるなと呟いた矢先のフランスの粘りのゴールで再度一点差に迫るも。最後は10番ベリンガムの個人技からダメ押し点を献上。2チーム合わせて1試合10得点は草生える。それにしても。だ。

 

 

優勝を目標に、本気で取り組んできたこの2チームにとって、3位決定戦なんて興行に、どれだけ本気で取り組む価値があるか否か。え。もう少し分かり易くだって。OK。あんたが飲んでいる新薬。それな、プラセボ(偽薬)だぜ。って言われた後も、本気でリハビリを継続できるか。