弱虫と闘う | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

梅雨入りしたね。とは言え雲は厚く、湿度、気温ともに高い不快な天気が続く。外を歩きたくない。でも、いよいよ歩かなければいけない日になって、雨天中止は嫌だ。さて今月の歩数管理。2週目に頑張ったおかげで、昨日を含め、残る5日間で250歩を稼げば目標クリア。

 
ここで心の弱虫が顔を出す。おいお前。1日50歩なんて、外に出なくても稼げるだろう。ふ。甘いよ弱虫。確実じゃないね。ハイ却下。雑念を振り払うように外に出る。ここ最近はずっと近所を内周。1周あたり約350㍍。800歩は計測する算段。ここでまた弱虫。1周で良くね。
 
 
最近は脚が重くて、3周も歩くと、身体が千切れそうになる。歩行器に乗せた上半身と、付いてこれない下半身。繋いでいる腹筋が痛い。アプリで弾き出される消費カロリーを見て、毎回愕然とする。肩で息をして、汗が止めどなく溢れてくるにも関わらず。毎回、気乗りしない。
 
1周あたり約10分。外を歩いている間、視線はずっと足元。眩暈がキツイから。景色とか、空の色を楽しむ余裕は一切ない。それでも歩く。2周目。3周目。滴る汗が、目に染みる。もうずっと足裏を擦っている。なんで頑張るかって。怖いんだよ。途中で止めたら、次に歩くのが。
 
 
無事に3周を歩き切った。心の弱虫に打ち勝った。4日残して、目標達成。ちなみに今月分の仕事も納品している。ブログの投稿数も、友人との外食も、映画の目標本数も激辛料理も、きちんと達成している。気分が軽い。と書くと、体調が良いものと勘違いされるから困る。