遠征2日目(医療講演会・相談会) | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

場末感の強いビジネスホテルを出る。このご時世に、Wi-Fiが飛んで無い。トイレにウォシュレットも付いて無い。フロントのお爺さん、定年後の再就職感が強かった。でも献身的。チェックアウト時、タクシーをお願いしたら、外に探しに出て行った。快適な遠征初日の夜を過ごせたよ。

 

 

タクシーで20分。目的地のとしま区民センターに到着する。エレベーターを上がる。前泊のおかげで気力も体力も十分。でも歩く速度は牛歩。歩行器だからね。会場で準備に勤しむ仲間たちと再会する。歩行器に興味津々な面々。本当は、もっと前向きな話題で皆を驚かせたい。

 

 
さて前半は総会。年に一度の活動報告。僕は原稿を読み上げる。簡単な箇所だが、昨日のカラオケが無かったら悪戦苦闘は必至。さて会場も徐々に参加者が集まってきた。2階席まで埋まってきやがる。去年に次ぐハイブリット形式。会場参加型とオンラインのね。いよいよ後半戦。

 

 
医療講演会・相談会。皆様のこちらへの関心の高いこと。特に相談会では参加者からの質問が多くて、全てを捌き切れなかった。僕は閉会の挨拶を担当。伝えたいことは沢山ある。けれども、声が最後まで出るか心配。だが不安は杞憂に終わる。割れんばかりの拍手と共に閉幕。

 

 
会場を撤収後、新任理事と古参の僕らで打ち上げに赴く。3時間飲み放題。気疲れからか、それともハイペースが原因か、何度もトイレに立った。都度、付き添ってくれる新任の女性。帰り際、健常者なら歩いて5分程のホテルまで、同伴してくれる新任の男性。手厚い。ありがとう。
 
 
昨日とは段違いのクオリティのビジネスホテル。気分が良いので、反響の大きかった閉会時の挨拶文の一部をここでに抜粋する。
 
(前略)さて普段から社会的なマイノリティーを感じております。患者当事者は勿論のこと、介護するご家族の皆様も同様のことでしょう。何でこの辛さを分かってくれないのだと、孤独感に苛まれる日があると思います。辛いですよね。そんな時は、弊会のことを思い出してください。
 
専門分野で日々研究に余念の無い医療顧問の先生方。そして、今日の大型イベントを無事に成立させた大変多くの仲間たち。大丈夫です。貴方は一人じゃありません。また来年も、この会場で元気なお顔をお見せください。楽しみにしております。