【追憶】ミイラ取り | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

在籍3社目も3年目に突入。給与面の不満を前回書いた。26歳で年収300万円と少し。周囲とのバランスを鑑みて、若しくは個人の収支のバランスからも不満が募る。実はもう一つの問題点。組織の構造上、仕方の無いことかもしれない。否。僕らの仕事はクライアントワーク。

 

ここからは少しだけ専門的な話。求職者をクライアント(ここでは法人)に紹介し、採用フィーを得るのが仕事。求職者面談も、法人営業も等しくミッションだった。組織が肥大化すると、分業制を採用する組織が増えてくる。3年目を迎え、僕は法人営業側へと回ることになった。

 

例えば人気業種のPR会社。僕はここに2年間で10名は決めた。超お得意企業である。採用窓口は社長だった。一癖も二癖もある重鎮。気に入られてしまえばこちらの物。しかし3年目になり、彼から苦言を呈される。最近、紹介する人材の質が落ちたねって。組織体制のせいだ。

 

 

同僚に不満は無い。相変わらず仲は良い。組織が問題。経営に進言するか。まだ社会人経験の浅い青二才が。そんな折。胡散臭い電話が頻繁に掛かってくるようになる。会社に。指名は僕。話題のヘッドハンティング会社からである。求人媒体に名前が掲載されているからね。

 

そう言えば。件の社長が言っていたっけ。「欲しい人材をさ、あそこにいる誰々って指名したりはできるのか」って。それって、ヘッドハンティングじゃないですか。と笑ったのを覚えていた。また電話が掛かってきた。取り次いだ社員が僕の顔色を伺う。出ます。大丈夫です。と僕。

 

 

外で会うことになった。日比谷にある有名なグランドホテルのラウンジにて。貴方に興味のある企業があるんですと、ご丁寧にパワポで資料を作ってくる担当者。ここで僕が嘯く。あんたの在籍企業に興味があるんだよってね。目の色を変える担当者。すぐに面接日程が決まる。