カラオケで喉を開く | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

サッカーは欧州リーグの最高峰。UEFA  CHAMPIONS LEAGUE 2022‐23の優勝チームはどこだろう。毎年、仲間うちで集まっては予想する。既に形骸化しているが、当たったご褒美は居酒屋ゴチだった。海外サッカーが縁。そんなわけはない。小学校からの同級生。今も仲良し。

 

一次会にカラオケに行こうぜ。僕の催促に応じる友人男性。続く友人。僕ら三名、同じ地元を共有する。独身という共通点も然り。以前だってカラオケには繰り出した。今は僕のリハビリという意味合いだが。震える脚。眩暈も酷い。発声力も芳しくない。普通なら、引き籠るレベル。

 

 

17:00から3時間。アルコール付きの飲み放題プランで、ガンガン選曲。でも、声が続かない。悲しい。でも友人から励まされる。褒められる。時間の経過とともに喉が開いていく。二次会は近所の居酒屋。肩を借りて店に向かう。「お礼を言うのは俺の方だよ」と友人。泣かせるなよ。