苦手な所作 | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

サッカーにおいて、フィールドプレイヤーは視野が命。ボールを持っているか否かに関わらず、360度の全体像をイメージしているかどうかにある。そこで重要なのが首振りだ。僕はサッカーが得意だった。ドリブルをしていても、状況判断に迷うことはなかった。今は昔の物語。

 

一流の選手を見てみると良い。ボールを保持していて、目線が足元に定まっているのは三流。前を見ているのは二流。一流は、周囲を見ている。首を左右に振っている。今の僕には、とてもできない。首を振ると、途端に眩暈が来るからだ。その前に、真っすぐだって歩けない。

 

 

スマホを機種変した。特定疾患医療受給者証の申請に赴いた。カウンタ―越しに対応してくれた女性スタッフが、持ち場を乗り越えて挨拶に来てくれる。丁寧に見送られる。以前の僕なら、快く対応する。今はできない。首から上が進行方向外に向くと、途端に眩暈が発動するから。