旅好きが見つけた酒と肴・mako-ya@阿佐ヶ谷 | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

誰だか覚えていないが、コロナの新種と旧種を上手く言い当てる。デルタ株はバズーカ砲。攻撃力が致命傷。対するオミクロンはマシンガン。範囲(感染力)が図抜けている。確かにデータを見て分かる。新規感染者数が間もなく5万人に届く勢い。マン防が再び発令される。

 

これを見越して、先週金曜日に予定していた飲み会は直前でキャンセルされた。取引先の中には、一斉リモートワークを導入する企業も出てくる。僕も意地になる。今週は月曜日から木曜日まで、一歩も外に出なかった。一歩もだ。その結果はどうだ。歩き方が下手になる。

 

金曜日の仕事上がり。阿佐ヶ谷駅へと向かうバスに乗り込む。僕との再会を待ってくれている友人。4年か5年ぶり。かつての同僚。少し年上。互いの交友関係を、惜しげもなく共有した間柄。時に合コン。時にフットサル。その彼から連絡があったのは、年の瀬が迫る頃。

 

「飲みに行きませんか――」。まだ世間はコロナの新株に対する脅威になかった。日程を決める。その後、何度か大人の対応を迫られる。延期か、中止か。健常者なら、騒動が収まるのを待つのが常識だろう。だが僕は難病と闘っている。進行していく症状の残酷さよ。

 

 

阿佐ヶ谷を選んだのは彼だ。僕のブログの愛読者でもある。僕が笑顔を保てるお店「mako-ya」を事前にリサーチ。ここからが彼の腕の見せ所。よく隣で笑顔を見せてくれる美女が誰かを突き止める。SNSでまだ誰かも分からない立場にも関わらずメッセージを送る友人。

 

「突然のご連絡にてすみません。怪しい者ではありません。いついつにmako-yaへ彼を連れて行くので、内緒でお店に来てくれませんか――」。対する彼女の答え。「けーちゃんのご友人に変な人はいませんよ。はい。喜んで」。更にはお店に予約まで入れてくれる彼女。

 

 
残念ながら冒頭の通り。オミクロン株の大流行。サプライズゲストの彼女は医療従事者。悔しそうな表情で、一部始終を語ってくれる彼。そこまでの根回しをしながら、一方で延期の可能性も示唆していたとはね。いや、もう本当に嬉しいよ。そのホスピタリティの高さに乾杯。