はっきり言って、正気の沙汰ではない。この病気と向き合って生きていくことに、絶望している。普段、強気を保っているよ。それは、健常者と同じ水準の生活ができているからだ。仕事もしている。運動も、食事も問題ない。趣味だってある。仲間も多い。周囲の雑音を、遮っている。
本当に、健常者と同然の生活水準であろうか。仕事はパートタイムジョブだ。健康保険料も、年金も、住民税だって自分で支払う。可処分所得なんて、雀の涙だ。運動？フットサルもスキーも登山も奪われて、スポーツマンを気取るなよ。食事だって、毎晩の夕飯は貧相なものだ。
大体において、孤食に価値を感じない。たまには良いよ。それが毎日、一生続くかも知れないだなんて、気が狂ってしまう。そこで婚活に精を出す。これが全く進展しない。難病患者である僕を選ぶ稀有な存在と出会いたい。そんな物好きがいるだろうか。元カノが忘れられない。
利他に生きたい。先週は2件、職場の後輩から嬉しい便りが届いた。やれ新居を構えました。だの、やれ結婚式を挙げます、だの。新居祝いを送った。招待状の送付先を送った。僕の周りが幸せになることは、とても喜ばしいことだ。だが、僕自身が幸せを放棄するのは違うはず。