グローバル・ダイバシティを謳い、一時期は外国人を多く採用していた、うちの会社。アメリカ人、ベルギー人、エストニア人、インド人、スリランカ人、韓国人、中国人…。多国籍軍。飛び交う外国語。異文化間コミュニケーション。賑やかだった。そう、過去の話。今はもう、誰も残っていない。不況だから。否、文化の違いに戸惑うことも多かっただろう。
- インドなんて二度と行くか!ボケ!!―…でもまた行きたいかも/さくら 剛
- (内容紹介)
- 引きこもりの著者が、ニートの現状を憂い一念発起してインドへ出発。1ヶ月の間に出会った人々や騙された思い出など、トラブルだらけの道中を、笑いを誘う文章とたくさんの写真で振り返る、新感覚旅行記。
この書籍を手に取ったきっかけは、僕自身の逃避願望。現状に不満。旅に出たい。海外なんて憧れるわ。そうだ、旅行記だ。せっかくだから、面白そうな本にしよう。そんな感じ。抱腹絶倒するほどじゃなかったが、それでも何度か声に出して笑ってしまった。記述が面白い。著者の表現力に感心してしまった。それにしても、ここまで生活観が違うとは。
会社から去っていった、まだ若い外国人連中。彼らの殆どが一流大学を卒業していることから、まだいくらでもやり直しが利くことだろう。既に国内の別会社に就業している者もいると聞く。でも、母国と日本の生活観や文化の違いには、きっとこれからも悩まされることだろう。日本人が旅先で感じる違和感を、彼らは日常で体感しているのだから。