今日は、一歩も外に出ていない。それどころか、殆どの時間の布団の中で過ごしている。疲れているわけではない。昨日だって、残業もせずに家に帰ってからは、同様に床に就いている。
そうです、風邪をひいたわけです。木曜日はお休みをもらったのに、なかなか完治しない。本日予定していた友人との約束は延期してもらったが、明日はそうはいかない。2件の予定は、その両方とも代わりが利かない、大事な用件。病床に臥しているわけにはいかない。
そんなわけで、退屈な病床生活の中で一冊の本を読み終わったのでレビューします。
著者は、サッカーに精通したスポーツライター。戦術論を、過去の対戦カードを事例に、布陣の図表を展開しながら解説する、かなりニッチでマニアックな内容。それ故、読み手を選ぶかもしれない。でも、僕には心地よかった。のめり込んで、読み耽ってしまった。目から鱗の内容。うんうん唸ってしまった。読み終えて、スッキリした。モヤモヤが吹き飛んだ。
現在の世界サッカーのトレンドは、サイドを重視した布陣が主。例えば4-2-3-1。「サイドを制するものは試合を制す」とは、現代サッカーを上手に言い現した格言の一つ。
80年代後半に世界を席捲したアリゴ・サッキの「プレッシングサッカー」、ヨハン・クライフが提唱した「トータル・フットボール」、その後の名将たちが焼き直し、マイナーチェンジを繰り返して、今日に至る。
例えば、かつて世界最高峰と謳われたセリエ・Aが、なぜリーガ・エスパニョーラやプレミアリーグの後塵を拝する恰好になってしまったのか。例えば、欧州スーパーカップでは弱者だったセビーリャが、チャンピオンズリーグ王者のバルセロナ相手に3-0で勝つという番狂わせを演じることができたのか。結果には、全て理由がある。理由とは、監督が緻密に練った布陣による戦略を指す。
加茂前監督から始まり、岡田、トルシエ、ジーコと、W杯で辛酸を嘗めた理由も、そこにあると著者は言う。なるほど、どの監督もサイドを重視していない。いや、重要性は分かっているのかもしれないが、それを布陣に落とし込んでいない。いま、また岡田監督が日本代表を指揮しているが、欧州の現代サッカーに倣って、これまでの旧態依然日本的サッカーよろしくな体制を脱却してほしい。
もうすぐEURO2008が開幕するけど、ここで繰り広げられる世界の名将たちの戦略的サッカーも、スーパースターの一流プレーと同じぐらい、抑えておくべき醍醐味の一つであると認識した。長文失礼。
