社会の時間感覚。 | わくわく海賊団

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夜景の集落に灯る明かり

 

 社会の時間感覚は、

 その時代の大きな産業の商品が、

 生産されて消費されるサイクルを

 基本にしているといわれます。

 

 しばらく前だったら、

 自動車がつくられて

 買われて運転されるまでに、

 どれくらいの時間がかかるかが、

 社会の支配的な時間感覚を

 つくっていたことになります。

 

 もっと昔だったら、

 米が種もみとして蒔かれて、

 稲が刈り入れられ米になって

 人の食卓にのぼるまでの、

 長い時間を基準にして、

 忙しいだの暇だのについて

 感じていたということになる。

 

 ところが、いまは

 デジタルの時代であり、

 素早いサービスの競争が

 主要産業になっています。

 

 ソフト開発にかかっている時間は

 別にするとしても、

 アマゾンの倉庫に商品が入って、

 ネットで注文され、

 顧客に届くまでというサイクルを考えると、

 稲作時代の200倍くらいの速度に

 なっているでしょう。

 

 つまり、いまの時代って、

 ものがつくられて

 消費されるまでの時間じゃなくて、

 コンピューター上のプログラムが、

 情報を処理する速度をもとにして、

 人間たちが「速いだの遅いだの」と

 感じるようになってしまっている…

 ということだと思うんですよね。

 

 そりゃあ、みんなのこころが、

「いつも忙しい」とか「間に合わない」に

 なるに決まっているんですよね。

 

 あらゆる人間が、

「遅いぞ、わたし」という感覚になっているー

 と言っても過言ではないかもしれない。

 

 もうなんか、社会の時間感覚が、

 無理のレベルにあるのかもしれません。

 

 だから、運送とか、

 人間の動きを必要とするところで、

 人手不足が問題になっているのは、

 当然の結果なのかもしれない。

 

 こういう時間感覚を、

 昔に戻すのはむずかしいけれど、

 いまはちょっと無理な時間感覚のなかを

 じぶんたちは生きていると意識すると、

 その異常から外れたところに

 大事なことがあると気づけるかもしれない。

 

 今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。

 

 地域によっても若干ちがう、時間感覚。