なぜ、人は悪口を言いたくなるのか。
悪口やマウントは、
言っている瞬間だけ気分がよくなります。
これは脳のしくみで、
相手をおとしめる発言をすると、
ドーパピン(快楽物質)が出やすくなるからー
そして、ドーパミンには中毒性がある。
だから、悪口は癖になるといわれています。
悪口がくりかえされることで、
同じように悪口中毒になった仲間が集まり、
いつしかコミュニティの空気そのものが、
「悪口がふつう」になってしまいます。
こうなると、なにかあるたびに、
だれかを下げる方向に話が流れやすくなる。
これが「負のループ」の入口です。
そして、いちばんの落とし穴が、
脳が発したことばの"主語"を厳密に区別せず
処理してしまうという性質があること。
だれかへの「バカ」は、
じぶんへの評価としても
こころの奥に刻まれてしまいます。
見下すという行為は、
他人と比べないと自身の価値を感じられない
と、宣言することと同じだと思っています。
相手は変わらないのに、
じぶんへの信頼だけが減っていく。
短期の快楽と引き換えに、
長期の自信を失う。
これが悪口の本質的な代償だと思います。
この負のループから抜け出すには、
どうすればいいのか。
試した方法をいくつかご紹介します。
まずは、気づくこと。
悪口を言いたくなったら、
こころのなかで「いま、悪口モードだ」と
ラベリングすることが大切だと思います。
衝動は気づきに弱い性質があります。
そして、10秒だけ間をおく。
深呼吸して数をゆっくり数えるだけで、
意外と悪口モードは引っこみます。
口から出たことばは、不可逆です。
たった10秒で後悔を防げることも多い。
それから、批判を事実と要望に置き換える。
「あいつ最悪」ではなく、
「◯◯の行動で困ってしまった…。
次はこうしてほしい」と言い換える。
関係も自尊心も守れると思います。
ほかにもいろいろあるけれど、
やっぱりいちばん大事なことは、
悪口があたりまえになっている環境から
距離をとることだと思うんですよね。
そして、前向きな話をする人とつながる。
環境は意志よりはるかに強いからです。
今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。
ことばを変えることは、
じぶんの未来を変えること。
