古代ローマの哲学者セネカは、
『人生の短さについて』という本のなかで、
こんなふうに言っています。
「賢者は過ぎた時間を思い返し、
今この瞬間をしっかり生きて、
これからのことも見据えている。
そうして、人生を長くする。
これに対して、
過去を忘れ、現在をおろそかにし、
未来を恐れる人たちの生涯は、
きわめて短く、不満に満ちている」
たとえば旅行に行った日のこと。
朝から知らない街を歩いて、
ごはんを食べて、いろんな景色を見て、
たった1日でもすごく長く感じます。
「まだ今日のことだったんだ」と思うくらい、
ぎゅっと詰まった時間になりますよね。
一方で、いつもと同じ毎日を
なんとなく過ごしていると、
あっという間に時間が過ぎてしまいます。
気づけば1週間が終わっていた、
…なんてこともあるかもしれません。
セネカが言う「人生の長さ」とは、
「何年生きたか」ということではなく、
「どれだけ今をちゃんと感じて生きたか」
ということなんだと思います。
新しいことに出会ったり、
小さなことに気づいたりするだけで、
時間は「ふくらんで」感じられるのだと。
今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。
人生の時間というものは、
たぶん、増やすものじゃなくて、
ふくらませるものなのかも。
