ものごころついてから。 | わくわく海賊団

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「ものごころついてから」というけれど、

 ものごころつく前のことをじぶん自身は、

 ほとんど知らないわけですよね。

 

 じぶんの知らないところに、

 じぶんというものが存在していて、

 そのなにも知らないじぶんのことを

 見てくれている人がいたわけです。

 

 その人が見ていた物語があって、

 そこにじぶんも存在していた。

 それはなんだか不思議な感覚です。

 

 じぶんの知らないじぶんが、

 じぶんの出発点に存在している。

 

 宇多田ヒカルさんが、

 母親になって亡き母(藤圭子さん)に

 語りかけているといわれているのが、

『Fantôme』に収録されている『道』です。

 

「わたしの心の中にあなたがいる

 いついかなる時も

 ひとりで歩いたつもりの道でも

 始まりはあなただった

 It's a lonely rord

 But I'm not alone そんな気分」

 

 彼女はインタビューでこの歌について

 こんなふうに話しています。

 

「生まれてはじめての体験や経験で

 人格の基礎になるものとか

 世界観が形成されていくわけだけど、

 それなのにその時期のことを

 完全に忘れてるって凄くないですか?

 

 つまりすべて無意識の中にある。

 …闇の中にある。

 

 それをみんな抱えて生きていて、

 そこから不安とか悩みとか苦しみが

 出てくるんだと思います。

 

 なぜ、わたしはこうなんだ?

 なぜ、こんなことになっちゃうんだ?

 

 じぶんが親になって

 じぶんの子どもを見ていると

 最初の空白の2,3年が見えてくる。

 

 それは親への感謝だとか、

 じぶんがどこにいるのかが

 見えた瞬間という感じで…

 

 それまでの闇…

 じぶんはなんでこうなんだ?

 そんな分からない苦しみが

 なくなった気がしました…」

 

 どんなことをしてだれといても

 この身はあなたと共にある

 ひとりで歩まねばならぬ道でも

 きっとそこにあなたがいる

 It's a lonely rord

 You are every song これは事実

 

 今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。

 

 昔の人はこういう感覚を、

「ご先祖さまが守ってくれている」とか、

 守護霊というように表現したのかな。