血気盛んで売り出し中の人は、
じぶんや、じぶんたちがどれほど強くて、
どれだけ先見性があって、
どれだけ情熱的かを語ります。
ただ、そんな強い人の話は、
得てして聞いてておもしろくありません。
なにかで有名になった人なんかだと、
じぶんがどういうふうに戦って
勝ってきたかを語ります。
政治家だろうが、実業家だろうが、
タレント、スポーツ選手、デザイナー、
みんな講演のようなところでは、
「勝ってきた記憶」を語ります。
でも、ほんとうは、
うまくいった話、失敗した話、
勝った話、負けた話のどれよりも、
いちばん聞きたいのは、たぶん、
後退の話なんだと思います。
負けたとき、
あるいは負けそうになったとき、
どういうことを考えたか、
どうジタバタしたか、
どう逃げたか、誤魔化したか。
負け戦のなかに、
小さくてもいいからてがかりを探して、
転じて攻撃に向かうのか、
被害を少なくして退くのか。
いろんなことが考えられます。
「負け戦」のほうが
高度なおもしろさがあるというのは、
「やがて勝ちたい気持ち」が
根底にあるからでしょう。
今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。
負けているときの態度で、
その人のかっこよさが見えますよね。