・運動の得意な子は、
人気者であったりします。
勉強の得意な子だって、
人気者になり得ると思います。
そのどちらも
パッとしないのだけれど、
なぜだか人気がある子というのが
必ずクラスにひとりはいまして、
個人的にはその子こそが
最強だと思っています。
・明治学院大学の教授で、
社会思想家の澤野雅樹さんは
『不毛論(青土社)』のなかで
「役に立つことは、みじめだ。」
と、書いています。
これはつまり、
「役に立たなければ、
存在できないものは、みじめだ。」
と、解釈できると思うんですが、
なにかで役に立っている自覚は
「それができなければ愛されない」の
不安を抱えることと二律背反で、
澤野さんは、そのさみしさを、
"みじめ"と表現しているのかな。
・有名になりたい。
お金持ちになりたい。
あれができるようになりたい。
これができるようになりたい。
なにかを得ていった先に
しあわせがあるのではないと
よく言われる理由はまさに
ここだと思っています。
なにかを得たり、
できるようになると、
同時にその物や能力だけが
愛されているのではないかという
不安が常についてまわります。
これがなければ(できなければ)
わたしは愛されないのだという
不安は、さみしい(みじめ)だ。
書けない"えんぴつ"は、
役に立たない無駄な物です。
そんな"えんぴつ"を愛おしく思う
余白の名前を、たぶんきっと、
"豊かさ"と言うんじゃないかな。
今日も「わくわく海賊団」にきてくださってありがとうございます。
世の中で役立つものって
絶対になくならないんですよね。
絶対になくならないんだけれども、
役立つものより
役立たないもののほうが
人の人生を変えることがある。
佐渡島庸平