携帯電話からスマートフォンに
主流が変わろうとしているときに、
「このまま(ガケラー)で充分だ。」と
思っている人はたくさんいました。
ぼくもちょっと思っていました。
作家の司馬遼太郎さんは、
日本陸軍の基礎を築いた山縣有朋の師
大村益次郎にスポットを当てた作品
『花神』のなかで明治維新について、
「(軍事的な視点でいえば)
新技術が旧式を駆逐してゆく過程」
と、表現しているんですよね。
歴史をふりかえると、世の中は
変動期と静穏期のくりかえしです。
中世の仕組みを壊して新たな近世に…
つまり、江戸時代ができる時期が
戦国時代(変動期)ですよね。
で、江戸時代(静穏期)を壊して
明治時代ができる時期が幕末ですから
これまた変動期ということになる。
時代が大きく変わるとき、
まず最初に思想家があらわれて
非業の死をとげたりします。
幕末でいえば、吉田松陰かな。
で、戦略家があらわれる。
高杉晋作とか西郷隆盛とか。
そして、技術者。
科学技術とか、法制技術とか、
軍事技術とかですけれども、
『花神』でスポットが当てられた
大村益次郎はこの軍事技術ですね。
武田の騎馬隊を破った
織田の鉄砲隊とか(長篠の戦い)
第一次世界大戦開戦時は
歩兵隊が主流だったはずのに
途中から技術がどんどん進化して
飛行機での空中戦が戦況を左右したり
時代の節目には技術の躍進がある。
なんとなくなんですが、
日本人って物事がいつまでも
同じかたちであり続けて欲しいと
思いやすい傾向にあるのかな。
A.I.(人工知能)、自動運転車、
どんどん新しい技術が開発され
確実に変動期をむかえている世界で、
「いまのまま」ってかなりのリスク。
今日も、「わくわく海賊団」にきてくださってありがとうございます。
新しく生まれてくるものを
否定して旧態依然としているよりも
新しいものの実力を見極めて
取り入れる。
それが、本当に賢い人の
やり方なんじゃないですか?
日向 徹