サムライの国、ジャパン。
海外の人たちから
そんなふうに言われて
ふふふ、と思っていたけれど、
あれれ、と最近思いまして。
うるおぼえですけれど、
当時の武士の人口比率は、
せいぜい7%ちょっとだったわけで
町人だって10%くらいだったから、
〈日本人のほとんどは農民だった〉
ということになるんだと思います。
百姓の国、ジャパン。
えぇぇぇぇ!?
サムライのほうがカッコイイ…
いろんな歴史小説を読んで
武士(もののふ)の心を知って
感心するのもいいんだけれど、
ほとんどの日本人の祖先は
サムライではなく百姓なんですよね。
ほとんどの日本人の心には、
サムライの「ルール」ではなく
百姓の「ルール」のほうが
受け継がれているんだと思います。
でも、それって、
ぜんぜん残念なことではなくて、
むしろ誇らしいことなのかも。
井上雄彦さんの漫画
「バガボンド」の中に、武蔵が
田を耕す場面があります。
そこでは、百姓の心が
描かれているんですけれど、
それを読むと〈百姓ジャパン〉を
誇らしく思えてくるんです。
・剣で名を上げるってのは何だ?
出し抜いて
敵を蹴落として
いや…斬り殺して
自分がひとつ上へ行く。
そういう生き方の
ことじゃねえのか?
稲ってやつはな、弱い。
人の手なしには生きられん。
百姓は、このか弱い奴が
何を欲し何を嫌うかを聞いて
見つけてやるのが仕事。
明けても暮れても
頭ん中はこのか弱い命を生かすこと
命をまっとうさせること。
人を斬る?
冗談だろう…。
バガボンド37巻より
今でもサムライのように
生きてる人はいると思います。
職業としてありますからね。
軍人さんだとか、警察の人とかは、
サムライの「ルール」に
従っていたほうがいいかもしれない。
でも、その「ルール」は
町人の「ルール」とはちがいますから
押しつけられても困りますよね。
わかっていたいのは、
〈サムライ魂〉よりも
〈粋〉のほうだったりしてね。
今日も、「わくわく海賊団」にきてくださってありがとうございます。
腹切りも、ちょんまげも
やりたくないのでございます。