あぁ、今年の大河(真田丸)は、
ほんとうにおもしろい。
天下分け目の関ヶ原の戦いが
わずか50秒で描かれたことが
話題になっておりますけれども、
長野で(徳川)秀忠と戦っていて
関ヶ原にはいなかった真田家が
佐助(忍)によって
(関ヶ原の)結果を知らされる場面は
真田家の人々の驚きと心情が
とてもよくわかる演出でした。
それにしても、
真田昌幸(信繁の父)の戦の上手さは
鳥肌が立つほど見事なんですけれども
昌幸の戦好きが伝わるような演出も
三谷さん、これまた見事だなと
感心しながら観ています。
秀吉が天下統一して
世の中が安定してくると、
物語前半にあれだけ活躍していた
昌幸の魅力が失われていきます。
心ここにあらずで、
女遊びに走ったり、
任された仕事も息子にやらせたり。
しかし、秀吉亡きあと、
世がふたたび乱れはじめると
昌幸(草刈正雄さん)の魅力も
ふたたび高まっていきます。
真田昌幸をみていると思うんです。
好きとは、
異常なことなんだな、と。
戦に参加する者の多くは、
「恐怖に耐える」ことで、
そこに参加しているんだと思います。
殺し合いに出るわけですから、
口では「いざ!!」と言っていても
怖いのはあたりまえでしょう。
でも、そんななかで、
「うれしくて、わくわくしている」
人間というのがいるわけです。
「好きこそものの上手なれ」は、
じぶんが「好き=異常」に
なってしまうようなこと、という
ニュアンスに近いんだろうな。
今日も、「わくわく海賊団」にきてくださってありがとうございます。
「好きになれ」
「好きならがんばれる」
そんなふうによく言うけれど、
ほんとうの好きは、きっと、
異常ということに近いと思うので、
努力で好きになるというのは
簡単ではないんだろうなぁ。
「いざ、いざ、いざ!!」と
いくら己を高ぶらせたところで
戦場で「わくわく」するような人には
たぶん、なかなか勝てないでしょう。