大人が子どもと一緒に丘に登って、
頂上にある鐘を鳴らしに行くとします。
大人はまっすぐ、
最短の道を選んで登っていきます。
ところが、子どもはちがいます。
道の草花を摘んでみたり、
小石を拾って投げてみたり、
走って先に鐘のある頂上まで行って、
親を呼びに戻ってみたりする。
寄り道しながら、
行ったり来たりをくりかえす。
このイメージが、
ぼくのなかでの"元気"のイメージです。
たとえば、こころが疲れているときは、
ゴールに向かってただ一直線に登るだけの
大人のようになってしまっています。
効率ばかり気にして、
道の脇にある、おもしろさを見ていない。
口うるさかったり、
もしくは心配性な人は、
寄り道する子どもの姿を見ると、
「危ない」と叱ったりします。
つまらない人は、
地図ばかり眺めて、ずっと
"最短ルート"を探し続けている。
だれかの背中におんぶされて
登ろうとする人だったり、
「代わりに鳴らしてきて」と
頼もうとする人もいます。
でも、ほんとうの"元気"は、
鐘を鳴らすことじゃなくて、
歩くことや走ることそのものを
たのしんでいる状態なんだと思います。
たぶんそれが、元気の正体。
今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。
元気とは、まっすぐ目的地に
たどり着くことのできる力じゃなくて、
寄り道をたのしめる余白のことだと思う。